大人のレジリエンス 困難から立ち上がる力

大人のレジリエンス 困難から立ち上がる力

レジリエンス

なぜ、誰もが嫌がる苦しみや困難にあっても、くじけない人がいるのだろうか?

リストラされて自信を失ない取り戻せない人、離婚後うつ状態から何年も抜け出せないでいる人など。

その一方で困難を乗り越えていく「レジリエンス(resilience=再起力」が高い人たちがいる。一時的に落ち込んだり、押しつぶされそうになるが、またすぐに回復する力のある人々。

レジリエンスが高いと、なぜ回復できるのでしょうか?

まずレジリエンスとは何なのでしょうか?

レジリエンスとは、再起力、回復力、復元力とも言う

ビジネスでは、危機やストレス、トラブルに対処し立ち直ることができる。精神的回復力という意味で使われています。

レジリエンスは学習できる

「レジリエンスの高い人は3つの能力がある」

①現実をしっかりと受け止める力

②「人生には何らかの意味がある」という強い価値観によって支えられた信念。

③超人的な即興力

この3要素すべてが必要

①現実を直視するために必要なこと

冷静に現実的なみかたができる。大きな困難であればあるほど、感情的にならず冷静に現実を理解する。

②困難な状況でも前向きな「意味」を見出す。

大事になったときでも何らかの「意味」を見いだせる

差し迫た状況になると「なんでこんなことが自分に降り掛かってきたのだろう」と嘆きあきらめてしまう人がいる。自分自身を被害者と考えてしまう人々であり、困難にあっても何も学ばない人たちです。しかしレジリエンスの高い人は、自分自身や他者にとっての意味を見つけ、困難な状況を概念化しようとする。

レジリエンスの高い人の多くが、辛かった今日から充実した明日を確立している。

ヴィクトールEフランクルは自著「生きる意味の探求」の中で

「どうしょうもない状況にあっても、変えようもない運命に直面しても、我々は人生に意味を見出だせることを忘れるべきではない」と書いています。

悲劇的、不幸、悲惨な出来事にも意味を見つける。

③手近なものを即興で間に合わせる

手近にあるものでまに間に合わせる能力

フランスの人数学者クロード・レヴィ=ストロースの教えに従い、心理学者はこのスキルを「ブリコラージュ」と呼んでいる。

ブリコラージュ(bricolage)=寄せ集めて自分で作る。

必要なものが無くても、創意工夫して作り出す力。

どうしたらレジリエンスは高められるのか

簡単なエクササイズからやってみましょう。

ー日常的なストレスから身を守るー

・日常的にあふれる些細なミスや失敗から立ち直るには・・・

[レジリエンスを強くするには]

●内省する

自分の心中を見つめ、何をどう感じたかを改めて熟考する。そのとき、客観的に認知し、評価し、悲観的な考え方をやめ、将来を前向きにとらえる。

困難や失敗を経験しても、そこから学び、成長できるととらえる。

筆者はノートにとにかく自分の感情を書き出すことで、冷静に自分自身を俯瞰して見るようにしています。

●脳を再訓練する

気が動転しているときは、後悔するような行動、発言をしてしまう。

これは扁桃体が危険を察知して、闘争逃走反応が起きる。そのため、衝動的な行動、行動の開始が困難になる。

その瞬間起きていることを認識しながら、反応しないように意識を集中させる。注意力トレーニングをしてみる。

注意力トレーニングをしてみよう

マインドフルネスをしてみる

①数分間1人きりになって集中できる静かな場所を見つける

②ゆったりと座り力まず背中を伸ばす

③呼吸に意識を集中させる。吸う感覚、吐く感覚をしっかりと意識してから、次の呼吸を始める。

④呼吸がうまくできるか気にしない。呼吸法を変えようとしないこと。

⑤意識に侵入し、集中を阻むもの、思考や音などをやり過ごし、呼吸に集中する。

これをメンタルエクササイズとして、習慣化し、毎日20〜30分をかけ行うといい。

筆者はYoutubuにあるマインドフルネスを聞くなどしてリフレッシュしています。

レジリエンスに必要なのは忍耐ではなく、回復するために時間

レジリエンスとか、グリッド(GRIT:やり抜く力)と聞くと、軍隊のような「強さ」を連想しがちです。

長く耐えしのげば強くなり成功できる、困難を乗りきれると思いがちです。それは科学的には正解でない。

回復する時間をとっていなければ、時間不足により、疾病や事故の増加につながってしまうことが確認されています

仕事をらストップしたからといって、その後の時間が充てられるとは限らない。仕事が終わっても、夜も仕事上の問題の解決策を考えたり、夕食時に仕事の話をしたり、ベッドのなかで明日の仕事の量を考えたりしている。

休息と回復は別物

レジリエンスを良好にたもつためには、全力を注ぎ、その後に停止し、回復する時間をつくる。そして再び全力を注ぐというサイクル

働きすぎて身体のバランスが崩れると、人はそれ以上前進するために必要なバランスを取り戻そうとして、メンタル的にも身体的にも大きな負担がかかります。

パフォーマンス領域(全力を発揮している状態)の時間が長すぎる人は、リカバー領域(回復している状態)の時間をもっと増やさなといけない。そうしなければ燃え尽きのリスクが高くなる。

ではどうすれば・・・

「休息」と回復はちがう

ただ作業をやめるだけでは回復できない。

仕事先でレジリエンスを身につけるなら。バランスよく「就労内回復」と「就業外回復」の時間を必要があります。

●就労内回復

就業中、日時、場所においておこなう短時間のリラクゼーション。

不定期の短い休息をとり、その間に意識を変えたり、他の作業をしたりすることです。

●就業外回復

仕事から離れたところ、就業後の自由時間、週末、長期休暇などで行う行為です。

仕事のあとベッドに横になっていても、あれこれ考えてストレスを感じたりすると、脳は覚醒した状態が続いてしまう。脳にも身体にも同じだけ休息が必要なのです。

まずは仕事から離れることをいしきしてにやってみる。

就業内回復と就業外回復の時間をつくる工夫をし、自分を強くするためのリソース(資源)を自分自身に与えましょう。

たとえば90分ごとに休息をとって頭を休め、リフレッシュするのも効果的。その時、スマホには触らないほうがいいです。スマホを見ることで脳が休まらないからです。

ランチは仕事をしているデスクでとらず、外に食べに出かける、あるいは、友だちと一緒にとるようにする。その時の話題は仕事以外の話をしましょう。それは回復時間を与えてくれるだけでなく、生産性を高めてくれます。

世の中は急に良い人ばかりにはならない、周りのせいにしていもストレスは大きくなるばかり、だったら自分を鍛えたほうが楽。

ストレスとの向き合い方を知れば、苦しみや悲しみがやってきても恐れることはなくなる。生きづらい世の中だからこそ、知識という武器をくばりたいと思います。

今後も、人生が豊かになる知識を配信していきます。

最後にレジリエンスのまとめです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です